日産・次世代ステアリング技術

気がついたら1週間って思うことが最近多いですね。「もう1週間経っている」と思うこともあるし、「あと1週間しかない」と思うこともあって、どちらも「気がついたら1週間」です。

さて、1週間前の話ですが、神奈川県横須賀市夏島町にある日産自動車の試験場「GRANDRIVE」で、同社の先進技術の数々を味見させていただきました。デパ地下の試食コーナーで、つまようじの先に刺さった小さな具を矢継ぎ早に口に入れるような慌ただしさではありましたが、ま、味見をしたのは事実。時間をかけてお腹一杯食べたらよく分かるのかと問われると自信がないので、味見くらいがちょうどいいのかもしれません。

例年どおり、気になる技術のオンパレードだったのですが、まずはコレ。ステアリング・バイ・ワイヤです。この手の技術は「近い将来に発売できたらいいな」みたいなニュアンスで発表されることが多いのですが、「Infinitiで1年以内に商品化」と表明。G(日本名スカイライン)でしょうか。

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バイ・ワイヤではありますが、ステアリングホイールとステアリングギヤボックスは機械的につながっています。システムが故障したり異常が発生したりした場合は、クラッチが作動し、ステアリングとタイヤが機械的につながる仕組み。

上の写真はシステム構成を示したものですが、正式にはこれにカメラが加わります。カメラで車線を認識し、わだちや横風などで進路が乱れた際は操舵を補正します。タイヤが路面をつかんでいる感覚はドライバーの手に伝えるけれども、外乱は伝えないスタンス。

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比較車両として、油圧式パワーステアリング搭載車(つまり、現行インフィニティG37=スカイライン)も運転しましたが、「いやぁ、油圧っていいなぁ」と再認識。動きがとってもしっとりしていますね。次世代ステアリング搭載車は確かに、必要な情報は伝えつつも外乱を遮断してくれるし、レスポンスも良好です。ただ、システムが固く身構えている感じ。固い感じはまず間違いなく、とれていくことでしょう。と、自然現象でも語るように言いますが、半端ない努力が注ぎ込まれることと思います。

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後ろ引きのラックケースに電動モーターが2つ付いていますが、機能を成立させるには1個で十分。ただし、1個にすると大きくなってしまい(重たい車両へ搭載するので、大きな出力が必要)、車載パッケージング上不都合が生じるので2個になったそう。

話変わって遠くに見えるのが、地名の由来にもなっている夏島。現在は(というか、だいぶ前から)GRANDRIVE(追浜試験場)と地つづき。かつては海だったところを走り回っているわけです。

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